
年度末となる3月ですが、今年は校了(編集作業をすべて終え印刷工程に進むこと)前後に
マレーシア航空のB.777行方不明事件とブルーインパルスの訓練再開という
大きな航空関連ニュースが飛び込んできました。残念ながらどちらも5月号では詳報できませんが、
4月発売の6月号までにはなんらかの追加情報も入ってくることでしょう。
ということで、『航空ファン』5月号が無事(?)校了、今月は春分の日の関係で、いつもより一日早い
3月20日に書店で発売となります(一部発売の遅れる地域もあります)。
今月の特集は「飛行可能『零戦』の最新情報」。昨年は映画のヒットや実機の里帰りで
零戦ブームが再燃しましたが、じつはアメリカでも『風立ちぬ』のアカデミー賞ノミネートにともない
同作の公開が始まり、零戦がにわかに脚光を浴びつつあります。
そんななかマイクロソフト創始者のひとりポール・アレンが所有する
ワシントン州エバレットのフライング・ヘリテージ・コレクション(FHC)が、
映画の公開にあわせて日本機の特別展示を始めるという情報を独占入手、編集部では
現地取材を敢行しました。
特別展示では同博物館が保有する251空前線迷彩塗装を再現した飛行可能な零戦22型
(唯一複座型に改修された機体)に加え、いままでほとんど情報のなかった
2機の零戦52型(まだ修復前の状態)が展示され、さらに零戦オリジナルの栄エンジン(12型、21型)、
可動状態に完全レストアされた陸軍一式戦「隼」も並んでいます。
この特別展示の取材にあわせ、FHCは22型の空撮、そして貴重な体験搭乗のチャンスを
編集部に用意してくれました。今月号ではそのリポートを掲載、
さらに同じエバレットで修復が進められている唯一の零戦32型のレストア作業の最新情報、
テキサスで飛ぶオリジナルの単座型零戦21型とかつてのライバル機の空撮セッションなど、
航空王国アメリカだからこそなしえる日本機の保存、修復の現状をお伝えします。
また今年里帰りが予定されている日本人所有の零戦22型の最新情報も掲載し、
一挙に6機の在米零戦、そして1機の隼を紹介します。
ワシントン州のシアトルエリアに属するエバレットは、ボーイングのお膝元でもあります。
日本からも比較的近く、エリアには多くの航空関連施設が集まっており、
ヒコーキマニアには垂涎の地。さらに夏は気候もよく、野球チームのマリナーズや
NFLチームのシーホークスもあり、一般的にも人気の高い地域です。
ぜひ皆さんもFHCの日本機特別展示開催中に、このエリアを訪れてみてはいかがでしょうか。
そのほか、空自のF-15J/DJアップグレード計画とそれに対するボーイングの提案、
ついに復活したレッドブル・エアレース2014第1戦アブダビのレースリポート、
シンガポール・エアショー2014リポート、新国際線ターミナルが供用開始となり
新滑走路の建設も始まった那覇空港&基地などを紹介します。
また2013年の航空トピックを総括する「タイムカプセル」の下半期も掲載しています。
なお、消費税率の引き上げ(5%から8%へ)により、4月1日以降は定価(税込価格)が
変更となります。